「買ってきた干物、いつまで食べられるんだろう」

まずはその答えから書きます。そのあとで、なぜそうなるのか、どう包めば長持ちするのか、傷んでいるかどうかをどう見分けるのかを順にご説明します。

創業80年、伊豆・伊東で干物をつくり続けている平田屋が、毎日お客様にお伝えしている内容をそのまままとめました。

焼き上がった干物と、ごはん・味噌汁の朝食

正しく保存すれば、最後の一枚まで、この状態で食べられます。


まず結論|状態別・日持ちの目安

冷蔵室

5℃以下

4〜5

チルド室

0〜2℃

6〜8

冷凍庫

−18℃前後

3週間

↑ 未開封(真空パック)のままの場合。開封後・解凍後は下の表をご覧ください。

未開封(真空パック) 冷蔵庫 5℃以下 4〜5日
未開封(真空パック) チルド室 0〜2℃ 6〜8日
未開封(真空パック) 冷凍庫 約3週間
開封後 冷蔵庫 2〜3日
おすすめは翌日まで
開封後
(ラップ+冷凍用袋)
冷凍庫 3週間程度
解凍したあと 冷蔵庫 その日のうちに
焼いたあと 冷蔵庫 1〜2日
お早めに

※平田屋の商品(真空パック・急速冷凍)の場合の目安です。魚種による違いはありません。商品ページに個別の記載がある場合は、そちらを優先してください。

ひとことで言えば、こうです。

買ったその日か翌日に食べるなら冷蔵。それ以外は迷わず冷凍。そして焼くときは解凍しない。この3つだけ覚えていただければ、干物はおいしく食べ切れます。


冷蔵で保存する場合

5℃以下で4〜5日、チルド室なら6〜8日

ご家庭の冷蔵室(5℃以下)なら4〜5日、チルド室(0〜2℃)なら6〜8日が目安です。

冷蔵室5℃以下
4〜5日
チルド室0〜2℃
6〜8日
冷凍庫−18℃前後
約3週間

※未開封(真空パック)の場合。温度が低いほど長くもちます。

チルド室のほうが長くもつのは、温度が低いぶん、脂の酸化と菌の増殖がゆっくりになるからです。冷蔵で置くならチルド室、と覚えてください。チルド室がない場合は、冷蔵室のいちばん奥(ドアから遠い場所)が比較的温度が安定しています。

ドアポケットは開け閉めのたびに温度が上がるので、干物の置き場所には向きません。

それ以上おいてしまいそうなら、届いたその日に冷凍へ

「明後日食べようかな」くらいの予定なら、迷わず冷凍してください。冷蔵で数日置いてから冷凍するより、届いてすぐ冷凍したほうが、食べるときの味がはっきり違います。


冷凍で保存する場合

未開封なら、真空パックのまま冷凍庫へ

平田屋の干物は、干し上がったあとすぐに急速冷凍し、一枚ずつ真空パックにしています。袋を開けずにそのまま冷凍庫に入れてください。これがいちばん長くおいしさを保てます。

ラベル付きの真空パックに入った平田屋の干物

この状態のまま冷凍庫へ。袋を開けないことが、いちばんの保存方法です。

入れるときは、なるべく平らに置いてください。重ねると凍るまでに時間がかかり、氷の結晶が大きくなって、焼いたときに水っぽくなります。

開封してしまったら、ラップ+もう一枚

パックを開けてしまった場合は、一枚ずつ、空気が入らないようにぴったりとラップで包みます。そのうえで、アルミ箔で包むか、冷凍用の保存袋(ジッパー付き)に入れてください。

二重にするのには理由があります。

冷凍焼けを防ぐため。むき出しのまま冷凍すると、身の水分が少しずつ抜けて、白くパサついた状態になります。これが冷凍焼けです。

においが移るのを防ぐため。干物は脂を多く含むので、冷凍庫の中のにおいを吸いやすい食品です。ラップ一枚では防ぎきれません。

アルミ箔で包むと、熱が伝わりやすく早く凍るという利点もあります。

一枚ずつラップでぴったり包んだあじの開き

STEP 1

一枚ずつラップで包む

身にぴったり密着させて、空気を残さないように包みます。ここが雑だと、冷凍焼けの原因になります。

ラップで包んだ干物を冷凍用の保存袋に入れたところ

STEP 2

保存袋に入れ、空気を抜いて閉じる

アルミ箔で包んでから入れると、より早く凍ります。袋の中に残った空気が、においうつりの原因です。


解凍してしまったら、どうする?

冷凍庫から出して溶けてしまった、あるいは前の晩に冷蔵庫へ移してしまった。よくあるご相談です。

その日のうちに焼いてください

解凍された干物は、生の魚に近い状態に戻っています。日持ちの目安はその日のうちとお考えください。冷蔵庫に入れて翌日まで、というのはおすすめしません。

再冷凍はしないでください

一度解凍したものをもう一度凍らせると、身の細胞が壊れて、焼いたときに水分と一緒に旨味が流れ出てしまいます。味が明らかに落ちます。解凍してしまったら、その日に焼き切るのがいちばんです。

そもそも、解凍しないのが正解です

平田屋では、解凍せずに冷凍のまま焼くことをおすすめしています。理由は最後のセクションでご説明します。


常温に置いてしまったら

買い物から帰って、うっかり袋に入れたままだった。夏場によくあることです。

判断の目安はこうです。

  • まだ芯が凍っている/冷たい ── そのまま冷凍庫へ。品質にほとんど影響はありません
  • 完全に解凍されているが、冷たい ── 再冷凍せず、その日のうちに焼いてください
  • 常温に戻ってぬるい、夏場に数時間 ── 残念ですが、召し上がらないでください

干物は乾燥させてあるぶん生魚より傷みにくいのですが、「保存食だから常温で平気」というのは昔の、もっと塩の強い干物の話です。いまの薄塩の干物は、冷蔵・冷凍が前提です。


まだ食べられる?迷ったときの見分け方

「賞味期限を少し過ぎてしまった」「見た目が変わった気がする」。判断の基準をお伝えします。

白くパサついている(冷凍焼け)

食べられます。身の水分が抜けただけで、傷んでいるわけではありません。ただし味と食感は落ちています。焼く前に酒を軽くふると、多少やわらぎます。

黄色〜茶色に変色している

脂が酸化したサインです。少しの変色なら食べられますが、味は確実に落ちています。広い範囲が茶色くなっている、油っぽいにおいがする場合はやめてください。

ツンとしたにおい・アンモニア臭

食べないでください。干物本来の香りとは明らかに違う、鼻を刺すようなにおいがしたら、それは傷んでいるサインです。

カビ・ぬめり

食べないでください。表面に白や緑の点が出ている、触るとぬるつく。この状態は、その部分を取り除いても内部まで進んでいます。

迷ったら、食べないでください。これが専門店としての本音です。干物は一枚数百円のものです。体調を崩すリスクと引き換えにするものではありません。


魚種によって、日持ちは変わりますか

よくいただくご質問ですが、答えは「変わりません」です。

平田屋では、魚種にかかわらず、上の表の日数を目安にしています。

のどぐろでも、あじでも、かれいでも同じです。真空パックにして急速冷凍する、という仕立て方をそろえているためです。魚ごとに日数を覚えていただく必要はありません。

ただしおいしさのピークという意味では、少し違いがあります。のどぐろや金目鯛のように脂がのった魚は、その脂こそがごちそうです。脂は冷凍庫の中でもゆっくり酸化していくので、脂の多い魚ほど早めに召し上がったほうが、いちばんおいしい状態で食べていただけます

これは「日持ちが短い」という話ではなく、「おいしいうちに食べていただきたい」という話です。安全に食べられる期間は、上の表のとおり魚種を問わず同じとお考えください。


あじの干物の保存について

いちばん多くいただくご質問なので、あじ(アジの開き)だけ独立してご説明します。

あじは脂の量が中くらいで、干物の中では扱いやすい魚です。日持ちの目安は上の表のとおり、未開封の冷凍で約3週間。

スーパーで買った発泡トレーのあじの開きは、トレーごと冷凍しないでください。トレーの中で空気に触れる面が多く、冷凍焼けしやすくなります。一枚ずつラップで包み直してから、冷凍用の保存袋へ。ひと手間ですが、焼いたときの差は大きいです。

真空パックのものは、そのまま冷凍庫へ入れていただいて構いません。


冷凍のまま焼くのが、いちばんおいしい

平田屋では、解凍せずにそのまま焼くことをおすすめしています。

冷凍の干物を常温で解凍すると、旨味を含んだ水分(ドリップ)が出てしまうことがあります。凍ったまま火にかければ、表面から少しずつ火が入り、旨味が中に残ります。

凍ったまま焼く

表面から少しずつ火が入り、旨味を含んだ水分が身の中に残ります。皮はぱりっと、身はふっくら。

解凍してから焼く

解凍中にドリップ(旨味を含んだ水分)が出てしまうことがあります。出てしまった分は戻りません。

皮目から中火でじっくり。表面がプクプクと泡立ち、黄金色になってきたら食べ頃です。箸を入れて透明な脂が溢れてきたら、それが最高の状態です。

凍ったまま焼いた干物の身を箸でほぐしたところ

凍ったまま焼くと、身がこのようにふっくらとほぐれます。

焼き時間は干物の大きさや厚みによって変わります。あじの干物なら、皮目から中火で6〜8分、返して2〜3分ほどが目安です。


よくあるご質問

干物は何日くらい日持ちしますか?

未開封の真空パックで、冷蔵(5℃以下)なら4〜5日、チルド室なら6〜8日、冷凍なら約3週間が目安です。開封後や解凍後は短くなりますので、上の一覧表をご覧ください。

賞味期限が切れたら、もう食べられませんか?

賞味期限は「おいしく召し上がっていただける期限」です。少し過ぎたからといってすぐ食べられなくなるわけではありませんが、味は落ちています。見た目とにおいを確かめて、少しでも異変があれば召し上がらないでください。

解凍したあと、何日もちますか?

解凍された干物は生の魚に近い状態に戻っています。その日のうちに、できるだけお早めに召し上がってください。再冷凍は味が落ちるのでおすすめしません。

冷蔵と冷凍、どちらがいいですか?

その日か翌日に召し上がるなら冷蔵、それ以外は冷凍をおすすめします。「とりあえず冷蔵」で数日置くより、届いてすぐ冷凍したほうが、食べるときの味が違います。

冷凍焼けした干物は食べられますか?

食べられます。身の水分が抜けて白くパサついているだけで、傷んでいるわけではありません。ただし味と食感は落ちます。焼く前に酒を軽くふると、多少やわらぎます。

開封したあとは、どのくらいもちますか?

冷蔵で2〜3日、ラップと冷凍用保存袋で二重に包んで冷凍すれば3週間程度が目安です。ただし開封した時点で空気に触れていますので、冷蔵の場合は翌日までに召し上がるのが安心です。

焼いたあとの干物は保存できますか?

冷蔵で1〜2日が目安です。こちらもできるだけお早めに。ほぐしてお茶漬けや炊き込みご飯にすると、翌日でもおいしく召し上がっていただけます。

冷凍庫に入れておけば、ずっと大丈夫ですか?

いいえ。冷凍庫の中でも脂の酸化はゆっくり進みます。のどぐろや金目鯛など脂の多い魚ほど、早めに召し上がることをおすすめします。

乾物の保存方法を探しているのですが

このページは「干物」(魚を干したもの)の保存方法です。干し椎茸や高野豆腐などの「乾物」とは保存の考え方が異なりますので、ご注意ください。


お困りのときは、お気軽に

保存のことでご不明な点がありましたら、遠慮なくお問い合わせください。「これ、まだ食べられますか」というご質問も、よくいただきます。

電話 0120-27-1928(フリーダイヤル)
営業時間 月・木〜日 9:30〜17:00/火曜 9:30〜15:00(水曜定休)

創業80年、伊豆・伊東の干物専門店。
正しく保存して、最後の一枚までおいしく。